平成27年度二枚貝資源緊急増殖対策事業について

27年度も水産庁の事業を利用し、二枚貝資源の増大に資する取り組みを行っています。
26年度は着生基材をクラムマットで実施増したが、27年度はケアーシェルと砂利を使用し、増殖手法を実証します。
7月3日に設置し8月10日に第1回目の調査を実施しましたが今年は良い結果が期待されると思われます。

・着工前6月30日  


・ 完了7月3日

・作業状況



     

8月10日に第1回目の調査を実施した分析結果ですが、
砂利+ケアシエル の着生袋内アサリ写真ですが生貝は23個で、砂利だけは14個で
した。




昨年度、実施したクラムマットも調査しましたら43個でビックリしました。

8月14日 ハマグリ資源重点保護対策事業

8月14日 ハマグリ資源重点保護対策事業
ハマグリ産卵期の8月は、ハマグリを保護する目的で、休業期間(8月2日~24日)を設定し、その管理手法の一環として、ハマグリ稚貝が生息する緑川河口干潟で区域を定め、ヨイショを用いて耕うんによる浮泥やホトトギスマットの除去と、食害生物(ツメタ貝とスナジャワン)駆除作業を実施しました。
水産研究センターさんが、3組合(海路口・川口・住吉)を廻って、ハマグリ資源管理の必要性をうったえ実現した取り組みで、3組合の漁業者が一斉に共同作業を行うことは希で、担当者の方も初めての取り組みで不安だったと思いますが、大変お疲れ様でした。

・参加者数 242人 127隻
 内訳:海路口38人17隻、 川口145人84隻、 住吉59人17隻






WWFジャパン(公財)世界自然保護基金ジャパンさん来組

8月17日 いらっしゃいませ。
WWFジャパン(公財)世界自然保護基金ジャパン自然保護室の安村さんがいらっしゃいました。平成23年11月に「ギョ!ギョギョ!!さかなくん」と一緒に来られましたので、今回で2回目の来組となります。
今回のお客様は、ニチレイフレッシュの園田さん、田中さん、中国丹東市の泰宏食品の刑さん、大連事務所の李さんです。
あいにく藤森組合長は所要の為、不在ということで、熊本県水水産研究センターの内川さんに同席願い、一緒に話をうかがいました。
浜の環境保全、アサリ・ハマグリの漁法、資源管理などについて熱心に質問されていました。お疲れ様でした。
   




8月12日 意見交換会(藤森組合長宅にて)

藤森組合長が平成12年に組合長に就任され毎年8月12日にバーベキュー大会を開催しております。
趣旨は地元の意見や要望を反映させるため、恒例となっているイベントで、毎年、100~200名の方々がいらっしゃいます。
川口漁協の組合員さんをはじめとして地域住民の方々、隣接する漁協の方々、流域の建設業者の方々、天明水の会の方々、地元の声を直に聞いて頂く議員さん、無礼講で盛り上がります。

お互いに食材を持ち込み、お互いに飲み物を持参し、食べ物とお酒がなくなるまで・・❔ (*_*; 宴は続きました。

この大会を通じて、地域漁業の様々な問題等を真剣に取り組みながら、皆様と共に少しずつ改善に向かっています。
今後も、この大会を続けながら色々な諸問題に皆様と一緒に取り組んで参ります。
来年、皆様との採貝を楽しみにしております。





日本最大の海の祭典「海フェスタ」が熊本で開催されました

8月2日 快晴 「海フェスタくまもと」
7月8日から8月2日までの期間で「海フェスタくまもと」が開催されました。

フェスタを盛り上げるため、緑川河口の当組合で漁獲された新鮮な本ハマグリを販売しました。

海フェスタは海の恵みに感謝し、広く海に親しむことを目的に毎年全国の主な港湾都市で開催される日本最大の「海の祭典」です。









有明海干潟実習 熊本県立熊本北高校の学生さん

8月1日 快晴 有明海干潟実習
今年で何回目になるか忘れましたが、熊本県立熊本北高校の学生さんが今年も干潟に上陸されました。














川口漁業協同組合の概要 平成26年度の業務報告


事業概況書

第26年度
平成26年5月1日から  
平成27年4月30日まで


Ⅰ 組合の事業活動の概況に関する事項
   1.一般的概況

(1)当該事業年度における主要な事業活動の内容と成果


 昨年度から引き続きアサリ漁業は厳しい状況が続いています。対策として、国の水産多面的機能発揮対策事業を取り入れ、資源回復・漁場生産力強化を図ると共に、緑川河口3組合によるアサリ産卵母貝保護、産卵期の9月と3月は一潮3日間の操業、10月と4月は休漁等の取り組みを行った結果、水産研究センターの平成26年度緑川河口域のアサリ・ハマグリ分布量一斉調査では、アサリ平均生息密度が、1平方メートル当り183個で昨年度51個よりも増加し、殻長10ミリ未満の稚貝も114個で昨年度48個よりも増加しているように、明るい兆しが見えております。ノリ養殖業については近年になく高値で推移し順調に生産も行われ、採貝、おごのり、クラゲ、網漁業は不漁の中、ノリ養殖の取扱高が他の取扱高の減収をおぎなう結果となりました。
 このような状況の中、購買品供給高が計画よりマイナス1,400万円と見込みが大きく異なり、収入の部合計が計画よりマイナス1,186万円、費用の部合計も計画よりマイナス719万円で、4,658,042円の損失決算となりました。
 主な事業活動の結果については、次のとおりです。


①.信用事業

熊本市農林漁業振興資金で、漁船建造資金1件の貸付を実施しました。
 また、銀行より資金を借り入れ、多面的機能発揮対策の日当等支払を実施しました。


②.共済事業

漁家経営が厳しい中、組合員の生命・財産を守るため積極的に推進した結果、保有高は若干増加しました。また、新規契約については普通厚生共済、生活総合共済、乗組員厚生共済、火災共済、全てに計画を達成することができました。


③.購買事業

河川の汚濁を防止する資材を含めた工事関連資材の売り上げが、前年対比46%の4,890万円減の取り扱いで、全体的の売り上げも前年対比70%と厳しい結果となり、損失決算の一因となりました。
 

④.販売事業

1)ノリ
 採苗開始日が台風19号の影響を受け、熊本県は10月15日以降と決定され、小潮に採苗を開始した生産者と、大潮まで遅れて採苗した生産者が混在する中、当組合は18日に採苗を開始しました。採苗に適した水温まで低下したこともあり順調な採苗が行われ、秋芽網、冷凍網ともに順調に生産が行われました。漁期半ばから休業する生産者もいましたが、流通での在庫不足と重なり共販価格が高値で推移した結果、前年度と比較しても生産枚数で108%、生産金額で126%という結果でした。また、第3回入札会において1枚当たり110円と、熊本県最高値を更新しました。

2)貝類
 取扱金額も昨年度と比較して約9万円程度増加しただけで、2年連続で厳しい状況でした。取扱高はアサリ1,282ネット、623万円、ハマグリ56,163㎏、4,773万円でした。

3)その他
 おごのりは25年度183トン、984万円から、26年度は15トン、67万円と激減しました。また、クラゲについても143万円から3.5万円と激減しました。魚類の市場関係につきましても、25年度291万円から26年度296万円と相変わらず不漁が続いております。


⑤.指導事業

1)水産多面的機能発揮対策について
 本年度も、国のモデル地区認定を受け、干潟域における客土、耕うん、機能低下を招く生物の除去、保護区の設定、稚貝等の沈着促進、及びヨシ帯における刈り取り・間引き等の活動を漁業者で実施し、漁場の保全機能回復を図りました。
・交付金 15,190,000円(うち熊本県と熊本市 各100万円)

2)二枚貝資源緊急増殖対策について
 水産庁の国庫補助を受け、保護区内にケアーシェルを入れたアサリ着生基材を設置し、産卵用母貝を確保し産卵させることによりアサリ資源の回復を図る試験を漁業者で実施しました。
・事業費 1,831,000円(うち国庫補助金910,000円)

3)漁場環境改善実証事業について
 水産庁の委託事業として、コンポースを用いた漁場の機能維持・回復技術の開発試験が保護区内で実施されました。設置作業等については採貝漁業者を対象に協力を願いました。

4)漁場環境保全対策について
 熊本市の補助を受け、漁場を漁船により貝ケタを用いて耕うんしました。
・事業費 201,974円(うち熊本市補助金64,000円)

5)繁殖保護事業について
 例年同様に、熊本市、宇土市、4県合同の稚えび放流事業を、当組合が窓口となり実施しました。

6)熊本港周辺海域漁業振興事業について
 水産資源の増殖を図るため、ハマグリを1,740㎏、アサリ9ネット、保護区内に放流しました。また、整備事業としてトイレの改修工事、倉庫の床張り替え工事、照明機器のLED化工事、船台修理施設の補強工事を実施しました。
・事業費 6,362,195円(うち熊本県補助金5,000,000円)
・内訳  産卵用母貝放流     1,557,204円
     トイレ改修工事       573,480円
     床の張替・照明LED化   1,292,313円
     船台修理施設補強工事  2,939,198円

7)省エネ機器等導入推進事業について
 この事業は5人以上のグループが必要となり、また、漁業経営セーフティーネット構築事業加入者で浜活プランの認定を受けている漁業者グループと制限があり、25年度は申込者が1名で沖新漁協の漁業者が代表となり実施し、26年度は申込者が3名で海路口漁協の漁業者が代表となり実施しました。

8)漁業経営セーフティーネット構築事業について
 燃油高騰に備えて、ノリ生産者を中心に加入しておりましたが、各事業を利用し助成を受ける場合、応募者多数の場合は優先順位をつけられる事態となるので、採貝者を含めたノリ生産者以外にも加入を推進しました。
・26年度末加入者数  ノリ生産者7名、採貝者等18名 

9)浜の活力再生プラン支援事業について
 この事業も助成を受ける場合の必須条件となっており、漁村地域が一体となって活性化のために何が必要なのか、現状を把握し所得の向上10%を目標にかかげて計画申請を行った結果、認可を受けることができました。再生プランを作成し27年度で実施する予定です。

10)各種事業について
 熊本県漁連が窓口となり昨年度同様に実施された、熊本県補助事業の海岸清掃及び海底清掃事業、九州農政局及び全漁連委託事業のナルトビエイ駆除事業、九州農政局委託事業の有明海底質環境調査事業に積極的に参加し、漁場の保全に取り組みました。また新規事業として実施された、九州農政局委託事業の有明海特産魚介類生息環境調査にも参加しました。

11)その他
 橋本徳行理事が、長年にわたり水産業の発展に寄与された功績をたたえられ、熊本県の農林水産業功労者として受賞されました。



(2)対処すべき重要な課題


 ①.経営基盤の強化

繰越損失金の補てんを図るため、役員報酬を6ヵ月間10%削減、職員給与、監視員、貝類荷揚げ作業員を6ヶ月間5%減給するとともに、役員研修費50%削減等、事業管理費を抑えて漁協経営の健全化を目指します。

 ②.漁家経営の安定化

九州北部豪雨の被害を受け、ここ数年厳しい状態が続いていますが、現在はアサリ稚貝が確認され明るい兆しが見え始めています。しかしながら、まだまだ漁家経営は厳しい状況下にあります。このような中、水産多面的機能発揮対策等、国の事業を積極的に利用し、漁業収入が少しでも増加するように努めてまいります。


組合員及び出資口数





貸借対照表




損益計算書







出資金及び準備金等の内訳





共済事業






購買事業







販売事業






地区内漁業の概況







乾ノリ共販実績





H26貝類共販実績





地区内経営体数