アサリの資源管理の必要性について

かつては有数のアサリ生産量を誇り、稚貝発生も毎年見られてその量も多く、それらが漁獲に結びつく生産性の高い漁場でしたが、近年は漁獲量も減少し、漁場の生産力が低下しています。これは、乱獲等の母貝資源の減少による再生産能力の低下が、その一因と考えられます。

  現在、少しずつではあるが、効果が現れていますので、資源状況を把握した計画的採捕と産卵母保護の為の保護区の設定等、漁場管理を徹底して実施する事により、アサリ資源を安定化させ、もって漁家経営の安定を図ることが必要です。

  アサリ資源管理の基本的考え方は、

     漁場の持つ資源状況を把握・維持し
     漁場の潜在力を十分に引き出し
     資源の安定利用を推進していくことです。

 まず、アサリ資源回復を図る為に、どのように管理をするかという事を考えた結果、
 
    ①適正サイズでの漁獲
    ②資源量に応じた漁獲量の決定
    ③産卵母貝を確保するための保護区設置

    を行う必要がありました。

 その2点を徹底・維持する為には、古くから行われていた地元アサリ業者と漁業者との相対取引では、捕獲サイズ・捕獲量の把握が全く出来ず、また、

    「採るから買う。買うから採る。」と乱獲をして資源が枯渇するので、

資源を適正に管理するためには組合主体の「共販体制の確立」が急務と考え、地元商社とのトラブル、漁業者からの反発もありましたが、根気良く漁民大会等を開催し漁業者の理解を受けながら、平成13年9月より共販をスタートし、管理型漁業を推進しております。