TKU(テレビ熊本)から取材 アサリ、ハマグリ

9月30日、TKU(テレビ熊本)から取材に来られました。
緑川河口域におけるアサリの産卵期は、秋と春の2回。
アサリ産卵期につき、10月はアサリ漁を休業します。








ハマグリ漁の風景です。







○アサリ漁を休業するに至った理由はというと・・・
藤森組合長が作成された文書です。(修正なし)
熱いです!! (@_@)

資源管理及び繁殖保護の取り組み
平成二十四年六月十一日より降り続いた豪雨が阿蘇の山間部より濁流となり白川、緑川を巻き込み有明海をヘドロの海と化した。
「九州北部豪雨」である
天災と言えばそれまでだが、我々漁業者にはなす術もなく一年が過ぎた。
この結果残されたのは何も居なくなった「死ガタ」である。
濁流が運んだ流木、崩壊した家屋、生活ごみを含む粗大ごみ等、それに貝類に対して天敵の火山灰を含む土砂やヘドロが有明海の漁場を一メートル近く覆いアサリ、蛤等を死滅させてしまった。
勿論海老や魚に対しても同様である。
そんな中幸にも当組合では単独事業として毎年覆砂や耕運事業を行っている関係で、その場所の範囲だけには僅かに生存しているが、全く手を加えていない場所では皆無と言って良いほど確認できない。
我々三組合では「三組合共有地共同漁場であるため」この未曾有の北部豪雨被害対策として再三話し合ったが、結論には至らなかった。
そんな折に、県水産センターの所長より「アサリの資源管理の取り組みについて」の相談があった。

内容
1、 アサリの繁殖時の休漁
2、 アサリの目合いの規格の上限
等であった。

一組合であるなら色々な取り組みも出来るが三組合での共同取り組みとなれば中々難しい問題である。
しかし所長の再三の要請により三組合で以下の決議を行った。
1、 春、秋の繁殖時には一ヶ月の採捕禁止
2、 同じくその二ヶ月前の一潮八日間操業中3日間の操業とする。

繁殖保護や資源管理に対して我々の切羽詰まった苦肉の決議であった。
これまでこの様な取り組みは初めてであり画期的な決定であった。
また漁民自らも昭和六十年代からの全く採捕出来なかった苦い体験を甘受した歴史を体験したから決議出来たのである。
何れにせよ今回の取り組みは漁業者の「我々の海は我々で守る、そして回復させる」と言う強い決意と、これからの繁殖保護、資源管理に目覚めた意識の向上である。
漁民の皆様の生活を預かる我々として非常に喜ばしい事であり今後の取り組みに励みができる。
最後にアサリの資源管理に熱意を持って指導頂いた所長を始めこの件に携わった皆様に心より感謝の意を表したい。